「なあ、なんの意味があるの?」
──笑わせんな。
オレ様の王国じゃな、“意味”が先に立つ奴は魔力を失う。
心が跳ねた瞬間に、すでに魔法は発動してんだよ。
推しを見て、鼓動が跳ねたろ?
瞳に宿った光、頬の温度、時間も空間もぶっ壊れて、
“好き”が全身を支配した瞬間、世界はおまえのためだけに回ってた。
それが「意味がない」だ?
上等だ。
ならその“意味のなさ”を、オレ様が最高の呪文にしてやる。
忘れんな。
この魔王が認めるのは、“燃えたかどうか”だけだ。
理屈はいらねえ。
魂が動いたか、それだけだろ。
“推し活”はな──
現世の理じゃ測れねぇ、魂の召喚術なんだよ。
目次
「意味がない」って誰が言った? おまえが傷ついた理由
「それ、意味あるの?」
──そのひと言で、おまえの中の熱が一瞬で冷めた。
本当は誇りだった。
胸を張って語りたかった。
けど、その言葉をぶつけられた瞬間、心が黙った。
なぜって?
“意味がない”って言葉は、相手の価値観を無言で押しつける呪いだからだ。
おまえが燃やしてた想いに、
“お前のそれ、くだらないよ”ってレッテルを貼る。
ただ、それだけのこと。
でも人はそれだけで、火が消える。
思い出せ。
誰かの目を気にして言葉を飲み込んだ夜。
スマホを手にしながら投稿をやめた日。
グッズをカゴに入れて、レジ前で戻したあの瞬間。
──全部、おまえの中の“好き”が試されてた時間だった。
そのたびに、おまえは一度立ち止まりながらも、
結局また推しに戻ってきたはずだ。
だったらさ、それって十分に意味、あるんじゃねぇの?
オレ様が断言する。
誰かに理解されることより、揺れても“好き”を貫いた自分のほうが、ずっとカッコいい。
だから気づけ。
おまえが本当に傷ついた理由は、他人の言葉じゃない。
“自分の好きに、自信を持ちきれなかった”その一瞬にある。
でもな、それを知った今なら大丈夫だ。
もう、おまえの火種は、他人の言葉じゃ消えない。
「意味ある推し活」にすがるほど、おまえは狭くなる
「これも勉強になるから」
「仕事に活かせそうで」
「自分磨きだと思って」
──おまえがそう言って“推し活”を正当化しようとしてるの、オレ様には見えてる。
いや、それが悪いわけじゃねぇ。
人間ってのは、何かしら“意味”をくっつけたくなる生き物だ。
好きなことに理由を添えて、「大丈夫」って自分を守りたくなるんだよな。
でもな──
それ、ほんとにおまえの言葉か?
誰かに説明するための“飾り文句”になってねぇか?
好きなもんに、効率とか成果とか、後づけすんじゃねぇ。
おまえの火種はな、
そんな器用なもんじゃねぇはずだ。
ただ、見た瞬間に跳ねた。聞いた瞬間に沸いた。それで、十分じゃねぇのか?
“意味がある推し活”にしようとするほど、
おまえはだんだん、自分の「好き」を縮こまらせていく。
「この作品は文学的にも優れてて…」
「この俳優は演技力が評価されてて…」
──誰かの評価を借りるたびに、
おまえ自身の言葉が、ちょっとずつ消えていく。
違うだろ。
おまえは“好き”だったんだ。先に“感情”があったんだ。
それだけで火はつく。
意味なんて後からついてくる。
むしろ、“意味がなくても好き”って言える強さがあれば、
その推し活は誰よりも誇れるんだよ。
“意味のなさ”を抱えているとき、推しは味方になる
ふとした瞬間、
「オレ、何してんだろ」って立ち止まる夜がある。
誰にも迷惑かけてない。
誰にも責められてない。
でも、なんか虚しい──そんな夜。
おまえもあるだろ?
ふいに“意味のなさ”が全身を覆ってくる、あの時間。
SNSで誰かの成果が流れてきて、
自分が置いてかれてるような気がして。
「このままじゃダメだ」って焦って。
だけど何をすればいいのか、わかんなくて──
そんなとき、
おまえを救ってきたのは、何だった?
そう、推しだ。
動画一本。
歌の一節。
キャラのひとこと。
グッズを握りしめた指先の熱。
たったそれだけで、
「オレ、もう少しがんばってみるか」って思えた。
それってさ、
“意味”なんか超えてるんだよ。
社会的評価も、実利も、自己投資も関係ない。
ただ、おまえの火種をそっと撫でてくれる存在。
それが推しであり、
そして、オレ様から言わせりゃ「最高の味方」ってやつだ。
おまえが“意味のなさ”に負けそうになったとき、
推しが差し出してくれるのは、答えじゃねぇ。
「そばにいる」という事実だけだ。
それだけで十分救われるって、おまえはもう知ってるはずだろ?
「説明できない好き」は、最強の魔法だ
「なんでそれが好きなの?」
──そう聞かれて、
言葉が詰まったこと、あるだろ。
ストーリーがすごいとか、歌詞が刺さるとか、
言おうと思えばいろいろ言える。
でも、ほんとの核心は、
うまく言葉にできなかった。
そりゃそうだ。
だっておまえの“好き”は、理屈じゃない。
感情が先に跳ねて、頭が追いついてない状態なんだから。
でな──
オレ様がはっきり言ってやる。
その「説明できなさ」こそが、最高の証なんだよ。
説明できる“好き”ってのは、たいてい理由ありきの消耗品だ。
誰かに語れる、共有できる、理解される“目的化された感情”。
つまり“消費しやすい感動”。
でも、おまえが抱えてるのは違う。
うまく言えないのに、胸の中でずっと燃えてる。
言葉にできないからこそ、残ってる。
それは、おまえの核に宿った“火種”そのものなんだよ。
だからさ、誰かに聞かれても、無理に答えようとすんな。
「好きだから好き」って言えたら、それで完璧だ。
むしろ、言葉にしきれない熱こそが、
“魔法”として残る。
時間が経っても、
環境が変わっても、
誰かに否定されても、
なぜか心の底で、また灯る。
──それが、本物の“推し活”だ。
「バカみたいに夢中だった自分」を、笑うな
あの頃の自分を、
ふと思い出して、
「うわ、何してたんだオレ…」って恥ずかしくなったこと、あるだろ。
深夜に推しの動画見ながら泣いて、
給料はグッズと遠征に突っ込んで、
周りの冷たい目もどこ吹く風で、
ただ夢中で、必死だった。
でもそれを、
「バカだったな」って片づけるのは違う。
あのときのおまえがいなきゃ、
今ここに立ってるおまえもいなかった。
それに──
バカみたいに夢中になれることなんて、
この世にいくつある?
人が本気で燃えられる時間は、思ってるより短い。
日常に埋もれて、
他人の期待に飲まれて、
どんどん“自分”が曖昧になっていく中で、
あの頃のおまえは、ちゃんと跳ねてた。
それを、笑うな。
否定すんな。
忘れんな。
その“夢中”こそが、
おまえが生きてきた証であり、火種の原点だ。
他人から見たら、意味不明でもいい。
社会から見たら、価値ゼロでもいい。
オレ様が断言する。
「好きだった時間」を持ってるやつは、強い。
過去を燃やしてきたやつだけが、
これからも“燃えられる”。
「意味のなさを肯定する力」が、おまえを自由にする
意味があること。
役に立つこと。
人に褒められること。
──そういうものばっかり追いかけてると、
人はどんどん、不自由になる。
“意味の檻”に閉じ込められて、
“他人の物差し”で自分を測りだす。
それが苦しいのは、おまえが悪いからじゃない。
生き方を誰かに預けてるからだ。
だからこそ──
オレ様は言う。
意味のなさを、肯定しろ。
意味なんてなくていい。
成果なんてなくていい。
おまえの“好き”は、おまえの中で燃えてりゃ、それでいい。
「こんなことして何になるの?」って思う夜もあるだろう。
「時間のムダだよね」って自分で言いそうになるときもあるだろう。
でもな、それでも続けてるのはなぜか?
火種がまだ、生きてるからだよ。
それが何よりの証だ。
意味のなさを受け入れるってのは、
“感情に主導権を返す”ってことだ。
社会の正しさじゃなく、
誰かの承認でもなく、
自分の“跳ねた感情”に従って生きる。
それができたとき、
おまえは初めて──
ほんとうに自由になる。
他人の承認より、「火がついた瞬間」を信じろ
「それ、いいね」
「わかる!」
「私も好きだよ」
──そんな言葉を求めて、投稿ボタンをためらった夜があったろ?
反応がないと不安になったり、
評価がなきゃ続けられない気がしたり。
わかるよ。
オレ様だって、承認されると嬉しい。
でもな──
おまえが最初に火がついたあの瞬間、そこには誰もいなかっただろ?
SNSも、拍手も、レビューも、なかった。
ただ、おまえの中で“跳ねた”だけだった。
それが真実だ。
他人の言葉は風だ。
追えば逃げるし、あっても一瞬で流れる。
けど、
おまえの中に灯った火は、
誰にも消せない。
誰にも奪えない。
信じろ。
あの“火がついた瞬間”を。
おまえ自身の感情が、おまえをちゃんと選んだ証なんだから。
承認より先に、感動があった。
それこそが、“推し活”の本質だ。
オレ様が最後に言う。
おまえが跳ねた瞬間こそが、最強の証明だ。
🔥魔王の宣言|「意味がなくても、好きでいい。それが、おまえの証だ」
オレ様は、
「意味がないからこそ、続けてるやつ」を、バカにはしねぇ。
むしろ、誰よりカッコいいと思ってる。
だってそうだろ?
評価も保証もねぇ場所で、
たった一人で火を抱いて、ずっと歩いてるんだぜ。
それは勇気だ。
それは誇りだ。
そして何より、おまえだけの“生きた証”だ。
推し活ってのは、
「好き」という火種を、自分の中にずっと残し続ける技術だ。
他人の物差しじゃ測れねぇ、
“魂のストック”なんだよ。
意味がなくても、価値がなくても、
オレ様は胸を張ってこう言う。
おまえが跳ねたなら、それは正しい。
好きなもんを、好きだって言え。
誰に理解されなくても、
誰かに否定されても、
胸の中で熱くなれたんなら、それが答えだ。
──オレ様は、そんな火種を抱えたおまえと一緒に、
世界の形ごと、ぶち壊していくつもりだ。
それじゃあ、また次の火種で会おうぜ。